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2017年8月12日 (土)

予防戦争は先制攻撃の理由にならない。自衛権の行使なら可能。

米朝開戦の可能性

北朝金正恩総書記の挑発が止まることを知らない。
米国トランプ大統領もその舌鋒の鋭さで、負けていない。

アメリカの本気度はどの程度だろう。
日本時間10日夜、トランプ大統領はツイッターで、米国はすべての攻撃態勢が整ったと言う内容をつぶやいた。

しかし米国は、韓国内にいる米国籍の人を本国に引き揚げさせる指示は出していない。
まさか10万ともいえる在韓アメリカ人を見捨てるようなことはアメリカはしまい。
その意味で、トランプ大統領の言うような事態の実現は、近には起こらないだろうと思う。

リンゼーグラム上院議員は8月1日、トランプ氏の発言として
北朝鮮がによる米国攻撃を目指し続けるのであれば、北朝鮮と戦争になる。何千人死んだとしても向こうで死ぬわけで、こちら米国で死者は出ない、と言っていた。と語った。

ミサイル防衛専門家マイケルエレマン研究員は、
通常、他国のEEZ内へ事前の警告なしにミサイルを撃ち込めば敵意のある戦闘行為とみなされ、戦争の原因ともなりかねない。だが、北朝鮮は日本の反応をほとんど気にせず、大胆な挑発行動を続けているようだ。

米陸軍のマークミリー参謀総長は27日の講演で、
朝鮮半島での戦争は悲惨だが、ロサンゼルスで核兵器が爆発するのも悲惨だ。非常に重大な結果を引き起こすことになるが、熟慮の末の決断を下さなくてはならないと発言した。

かつてクリントン米政権が対北攻撃を検討した際には、
最初の90日間で米兵死傷者が5万2000人、
韓国軍兵士死傷者は49万人に上ると算出。
民間人も含めれば100万人を超える可能性だ。
この試算により、米国は北朝鮮への攻撃を止めた経緯がある。

戦争は破壊行為の何物でもなく、無為そのものだ。
しかしながら、わかっていても止められない場合が多あるのも事実。
万が一、米国と北朝鮮が開戦したら、北朝鮮という国の崩壊は確定する。
ソウルも恐らく壊滅的な事になるだろうし、在日本の米軍基地を中心に日本にも大きな被害が出るだろうと思う。

事はそれだけで終わらない。
大量の難民が朝鮮半島に出る。
それらの人の多くが、日本にも流入するだろと思う。
良いことなど一つもない。

しかし、このチキンレースを座して傍観していても、北朝の核開発と小型核実践配備の野望は止まらない。このままいけば数年の後には、小型核を搭載したが北朝に完成する。
それはそれで恐ろしいことだ。それを阻止するための次善の策が今回の攻撃になるその可能性はゼロではない。

米国の大義

国連決議が開戦の法的根拠を与えることはほぼ無い

では、米国はグアム島近海にミサイルが撃ち込まれたら、本当に北朝に報復するだろうか。
国際法を尊重する側にいる米国が、対北攻撃を開始するには法的根拠が要る。
国連憲章は、武力による威嚇又は武力の行使を禁じている。
米国も国連加盟国であるので、国連憲章に縛られており、法的根拠がなければ北朝鮮を攻撃することはできない。

国連安全保障理事会の決議で北朝鮮に対してあらゆる措置を取ることを認めれば米国の攻撃は可能になる。しかし安保理常任理事国の中国とロシアは対北攻撃に反対しているので、安保理決議に拒否権を施行するだろう。よって、安保理決議の攻撃は事実上できない。

自衛権の施行という大義

米国の対アフガニスタン戦争は、自衛権の行使という大義で展開された。
北朝鮮は米本土に届くミサイルを開発したと言い、グアム島近海にミサイルを撃ち込むとも言っている。これをもって米国側の自衛権行使の言い訳は一応立つ。

しかし、北朝鮮の攻撃態勢が整う前に先制攻撃を加えるのは予防戦争であり、国際法で禁じられている。
先制攻撃とは敵が攻撃しようとしている実質的で確かな見込みに対する軍事攻撃であり、
予防戦争とは差し迫った攻撃の予測ではなく、今後予測されるパワーシフトバランスの恐怖に基づくもの。

今回の事態に当てはめれば、
北朝鮮が核武装する前に脅威の芽を摘むのが予防戦争で、
急迫不正の核攻撃に対する先制攻撃が、自衛措置という事になる。
米国にとって、北朝鮮が核の脅しをかければかけるほど、先制攻撃の条件がそろう。グアム島の米国の領海に、金正恩が言うが予告なしに落ちれば、米国の対北朝攻撃の大義は存在することになる。

米国開戦の際日本はどうするか

集団的自衛権などという馬鹿げた概念を掲げる国は、日本くらいなものだという事を念頭にまず置こう。基本、自衛権に個別も集団もないのだ。

米国が自衛権を発動して北朝鮮を攻撃すれば、米国が日本に集団的自衛権を行使することを求めることは在り得る。
先に成立した、安保法制によれば日本は

存立危機事態であり、
存立危機事態とはわが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生し、これによりわが国の存立が脅かされ、国民の生命、自由および幸福追求の権利が根底から覆される明白な危険がある事態と定義。
わが国の存立が脅かされ
わが国と密接な関係にある他国に対する武力攻撃が発生した場合に限られる。

要は、安保法案は骨抜きであり、戦争法などというレッテルがいかに嘘なのかがよく判る。
可決された安保法案は朝鮮半島有事への対応をめぐる不安を完全に払拭できるものですらない。

マスコミは報道しない自由を存分に発揮し、私たち日本人は世界の動きに疎いままだ。

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